IPAは1919年創業の世界最大のディーゼルエンジン専業メーカであるカミンズと、1921年創業の建設機械トップメーカであるコマツとの、約100年の歴史を持つ両社のJVとして、排出ガス対策を含めた産業用ディーゼルエンジン開発の協業を目的として1998年に設立されました。
設立以来、産業用より先行するオンロードの排出ガス規制に対応する様々な技術を有するカミンズと、品質と信頼性を是として厳しい評価基準・品質の作り込みを以ってダントツの建設機械を生み出してきたコマツによる協業により今日まで段階的に厳しくなってきた排出ガス規制に対応しながら、お客様の仕事に無くてはならない高品質・高信頼性の製品群を提供してきました。
直近のEU Stage V規制を以って日米欧の先進国での排出ガス規制は一段落した感が有りますが、中国やインドと言った新興国でも同様に排出ガス規制が厳しくなっていく事への環境対応や、高出力・低燃費化を始めとした性能面と高い品質と信頼性の確保による差別化、またそう遠くない将来に来ると思われる大幅なCO2削減の要求に応える技術開発など、まだまだ我々が成し遂げなければならないミッションは山積しています。
それらに向かって、これまで以上にカミンズ・コマツ両社によるシナジーを実現して、建設機械・鉱山機械用に世界トップレベルのエンジンを提供し続けることが我々IPAの使命だと考えています。
コマツとカミンズは、長年にわたるパートナーシップにより、高品質で高性能な製品をお客様に提供し続けています。 Industrial Power Alliance (IPA) は両社の合弁会社で、両社の高い技術力を結集し、オフハイウェイ機器向けパワートレインソリューションの研究開発を行っており、両社の建設・鉱山分野での成功は、IPAがこれらの分野のさまざまな顧客からの幅広い要求を満たす世界水準のエンジンを設計・開発する技術力が発揮されている結果です。
自動車やトラックとは異なり、建設・鉱山機械は非常に過酷な環境で地面を掘ったり動かしたり、鉱物や岩石を砕いたりします。それらの建設・鉱山機械は、使用されている地域の開発と経済成長に役立つツールであるとともに、自然災害の軽減とその後の被災地の復興などにおいてもコミュニティに役立ってきています。IPAの任務は、過酷な運転条件において、競合を凌駕する信頼性、耐久性、効率性、スムーズな運転性能というすべての特性を合わせ持つエンジンを研究、設計、開発することです。
世界的にエンジンの排出ガスへの問題意識が高まり、各国規制当局がより低い排出ガス基準を設定している中、IPAは常に最新の排出ガス規制に対応するディーゼルエンジン技術の研究に取り組んでいます。 今後数年内にも、CO2排出量削減に焦点を当てたさらに厳しい排出ガス規制が施行されるだろうと予想されます。 IPAでは、今後の排出ガス規制に対応し、お客様に最高品質で効率的な製品を提供し続けるために、コマツとカミンズの技術と市場の専門知識を活用して、内燃機関の新技術や代替燃料技術・動力源の研究に全力で取り組んでいきます。